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人口増加、停滞の行方(ゆくえ)

2002年の出生は115万3855人で前年よりマイナス16807人だった。

この間、出生数が停滞している。このまま行くと2010年ころにピークを迎え、2050年には1億人前後、2100年には6000~8000万人になる。今は1億3000万人弱なので約半数になりかねない。1~2人しか子供をつくらない、シングルが増えている、または晩婚になっているなど要因があるが、押しなべて経済的に発達している国の特徴である。

この日本の人口だが、以前、ある雑誌を読んでいた時に、比較的昔からの人口推移が載っていた。

縄文時代  10万人
平安時代   600万人
10世紀初期  650万人
12世紀前半  700万人
1600年    1200万人
1721年  3128万人
1846年  3242万人
1900年  4385万人
1920年  5596万人
1950年  8320万人
1990年  1億2361万人

こうしてみると、平安時代から1200年ころは人口増加の停滞時期であり、明治(1868年)以降、幾何級数的に人口が増えている。この人口が明治以降100年たった現在、停滞の時期に入った。

この数字を裏付けるために、「統計で見る日本」(総務省)から近年の人口増加をひろってみた。1872年3481万人、1891年4000万人、1912年5000万人、1926年6000万人、1936年7000万人、1948年8000万人、1956年9000万人、1967年1億人、1974年1.1億人、1984年1.2億人になっているので、まあ、「整合性」がありそうだ。

その国の国力を形成していく上で人口は大きなウエイトを占める。日本は高度経済成長と人口増加がある種パラレルに伸びて、1991年のバブル以降、経済の停滞とともに人口増加も停滞している。

これからは人口が減ることが予想される日本だがこれが国力にどう影響するのであろうか。世界の国力順位(いくつかの指数ではかっている論文を読んだことがあるのだが)で、フィンランドなど北欧は人口が少ないけれど国力は高いことだった。「福祉国家」から「環境大国」に国策で国づくりを進めてきた北欧は日本が学ばなければならない国かもしれない。

特に1960年の「所得倍増計画」から1964年の東京オリンピックにかけて、「経済大国」になるのか「環境大国」になるのかの選択肢で、「経済大国」の道を走り、公害問題、農業問題、社会問題を引き起こしながら進んできた。そのツケが1990年代以降顕著に現れた。
by xiyuannei | 2003-10-30 07:56 | 数字からみる社会の断面
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